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KOMPLETE10からKOMPLETE12U Collector’s editionにUGDしました

どうも、えのさきです。

今年もNI社のKOMPLETEのセールがあり、2016年にKOMPLETE 10を購入してからちょうど3年経つので、今回を機に最上位モデルにアップグレード(UPG)しました。

購入してから2ヶ月ほど経ったので、KOMPLETE10との比較も兼ねて差分的な形でレビューしていこうと思います。

・今回SELECTとULTIMATEの中間に位置するKOMOPLETE製品をここでは無印と表記させていただきます。
・また、Collector’s editionに関してはULTIMATEにSYMPHONY SERIESとExpansionsを追加しただけなので一部のカテゴリでのみ扱います。
 

KOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s editionの導入

KOMPLETE 10の購入時はDL版でしたが、今回はサウンドハウスでパッケージ版を購入しました。

中には高級そうなハード(HDDかSDDか謎)とシールやケーブル、シリアルコード等が同封されていました。
普段プラグインはDLが基本なので実物があると変な高揚感があります。

DL版もパッケージ版も同じ価格でこの待遇(しかもサウンドハウスのポイント付き)なら明らかにこっちのほうがお得なので今までの買い物を少し後悔しています。
PCに接続してみるとUGDのはずですがハードの容量は578GBもあります。
ダウンロードは大体2時間くらいでした。ハード経由だったので思いのほか早く終わりました。
Native Accessにプラグインを登録したのでノートPCの方にもネット経由で入れました。が、クソ回線も相まってこっちは10時間近くかかりました。

無印→ULTIMATEの主な変更点

10→12のアップデートでもいくらか変化はありましたが、UGDしてしまえば大した問題でもないのであまり触れずに進めていきます。

12の無印とULTIMATEの主な違いを公式サイトの比較表より確認すると、大きな変化が確認できるカテゴリは

ドラム&パーカッション
エレクトリックベース
アコースティック&エレクトリックギター
クラシカル・インストゥルメント
シネマティック

が挙げられます。いずれもUGDにより3つ以上プラグインが追加されています。

どれも生音源が中心のカテゴリで、バンド,ロック,ジャズ,オーケストラ,シネマティック系の曲に向いた音源がULTIMATEで追加されているような形です。

逆にシンセやピアノ音源等は無印とは大きな変更はないので、ピアノとデジタル系の音があればOKな人は無印でも良さそうです。
他にも無印にはKONTAKTBATTERY4も含まれているので作曲の幅は十分に広いと思います。

ただ僕としては無印だとドラム、ベース、オーケストラ音源が物足りないと感じたのでUPGして正解だったと思います。

そのことも含めこれから大きな変更があったカテゴリを中心にレビューしていきます。

無印→ULTIMATEへのUGDレビュー

ドラム&パーカッション

公式ではドラム&パーカッションという括りですが、パーカッションはワールドやシネマティックの方が多く扱っている気がするので、ここではドラム音源中心と考えてください。

ULTIMATEになると生ドラム音源のABBEY ROADが結構追加されます。

無印のプラグインに加え50s~80s,vintage,modernと年代に合わせたドラムが選べるようになりました。
生音源は音作りの幅があまり広くないので種類は多いに越したことはないです。

音に関しては容量がある分良いと思います。特に設定しなくてもプリセットを選ぶだけでジャンルに合った音になるのもグッド。

あと全体的にかなり洋楽寄りの音です。洋楽を作りたい人にはマッチすると思いますが、邦楽のようなカテゴリに合わせるのは難しいです。

僕は邦楽寄りの曲を作ることの方が多いのでこれらの音源はあまり合いませんでした。

ただ最近はmodernのキックやタムだけ使用し、他をBattery4等で補うような形では使っています。
個人的にドラムのアコースティック音源はBattery4が扱いやすいです。

エレクトリックベース

エレキベース音源はMM-BASSのみからJAY-BASS,PRE-BASS,RICKENBACKER BASS,AMPEDが追加されました。

無印にはアンプ付きの音源が無かったので付属してしるGUITAR RIG5のベースアンプをインサートする手間がありましたが、AMPEDではそのままアンプに差した状態の音源が使えます。

こちらもジャンルに合わせて使い分けができるくらい種類が豊富になり、かつプリセットも用意されているので音作りのセッティングがそこまで必要ないのが素晴らしいです。

スラップは一部の音源のみですがスライド奏法は標準搭載(のはず)なので必要な機能も揃ってます。
どちらも僕は使用する機会があるのでベース音源は文句なしです。

アコースティック&エレクトリックギター

10の頃にはSESSION GUITARIST STRUMMED ACOUSTICは含まれていなかったので、実質4種類全てが新しく追加されるような形になりました。

アコギ音源2種とエレキ音源2種です。4種類全てに共通してるのが、コードストロークしかできず、ギターソロといった単音弾きは不可能という点です。
ギター音源に興味のある方はお気をつけください。

アコギ音源

アコギ音源はSESSION GUITARIST STRUMMED ACOUSTIC12です。

2には1に比べ12弦ギターが追加され、ストロークパターンや機能も増えているらしいので基本的に2を使うのが無難です。

音は本当に綺麗でした。ストローク音のみならず弦を弾いたり擦ったりする音も含まれていてかなりリアリティがあります。

ブラッシングやブリッジミュートといった奏法も扱えますが、その分使いこなすのに時間がかかりそうです。
短音弾きが出来ない分機能はかなり充実しています。

エレキ音源

エレキ音源はSCARBEE FUNK GUITARISTSESSION GUITARIST ELECTRIC SUNBURSTです。

こちらはそれぞれが全く異なり、前者はカッティング奏法を駆使したもので、後者はロックサウンドを売りにしたものです。

感想はアコギ音源とほぼ一緒です。アンプやエフェクターが変更できるので音作りの幅も広そうです。

僕としてはアコギもエレキも持っているので、基本的に自分で演奏したものを使うためこれらの音源はそこまで必要でもありません。

しかしアコギの方は所持してる5万前後のものより断然音が良いし、エレキの方はちょうど僕が持っていないタイプのものなのでジャンルによっては重宝します。

何よりレコーディングの手間やミックスの手間が省けるので、演奏者からしてもうれしい音源だと思います。

クラシカル・インストゥルメント

ここは無印ULTIMATECollector’s editionそれぞれが最も差の出るカテゴリです。
ULTIMATE以上はこことシネマティックが売りなので結構重要なカテゴリだと思います。

無印SESSION STRINGSとHORNSULTIMATESESSIONシリーズのPROとSYMPHONY ESSENTIALS Collector’s editionSYMPHONY SERIES
と種類やグレードがそれぞれ追加・変化します。

無印のクラシカル音源

まず無印についてですがこのラインナップはかなり使い勝手が悪い印象でした。

STRINGSHORNSどちらもクセが強く曲に馴染ませるには結構テクニックが必要でした(素人並みの僕は挫折しました)。

汎用性はKONTAKT LIBRARY内にあるORCHESTRALの方が高いのでそちらをおすすめします。

ULTIMATEのクラシカル音源

ULTIMATEになると扱いやすさが大分変わります。

SESSIONシリーズはPROになると楽器自体の種類が増えるうえにジャンルに合わせたプリセットが多く用意されているため、演奏の幅が広がります。汎用性も高くおすすめです。

SYMPHONY ESSENTIALSは大人数編成でのオーケストラ音源で先ほどのSESSIONシリーズでは表現できない重厚なサウンドが扱えます。

また木管楽器やパーカッションもあるので、オーケストラを作るのに必要最低限の楽器は揃っています(そういった意味でもESSENTIALかと)。

Collector’s editionのクラシカル音源

Collector’s editionではこのSYMPHONY ESSENTIALSが上位モデルのSYMPHONY SERIESになります。

この二つの違いは主にマイクの種類パフォーマンス機能、インストゥルメント数です。
(僕は飛び級した関係でどこまで差があるかは確認できませんでした)

使用してみた感想としては、音はベタ打ちでも良いくらい申し分なくパラメータも最小限なので非常に簡単に操作出来ます。

パラメータはシンプルですがマイク等調整すると意外と音作りの幅は広いです。

本格的なオーケストラ音源はこれが初めてだったので他の製品との比較は出来ませんが、むしろ初心者でも扱いやすく音の質感も素晴らしいので最初のオーケストラ音源として非常におすすめです。

シネマティック

ここのカテゴリには数多くのプラグインが収録されているのSE系、LOOP系、EPIC系と分けてみました。

SE系音源

まずFXSE的な要素が強いTHRILLKINETIC TOYSKINETIC METALです。

用途が局所的で需要は低めですが、ここぞというときに遺憾なく実力を発揮してくれたり曲に個性を出すのに活躍してくれそうです。

LOOP系音源

EMOTIVE STRINGSACTION STRINGSACTION STRIKES、EVOLVEはあらかじめフレーズが用意されたものをアレンジして扱うといったプラグインです。

これらはまだじっくりと触ってないのですが使いこなせば簡単にシネマティックな曲が作れそうなので期待大です。

EPIC系音源

DAMAGERISE & HIT、ACTION STRIKES、EVOLVEはシネマティックな楽曲に欠かせない壮大なパーカッションやアクセント、雰囲気作りを表現してくれます。
(ACTION STRIKESとEVOLVEはLOOP系でかつEPIC系だと思ったので重複しています)

ハンスジマー澤野弘之のような楽曲を作ってみたい人にうってつけのプラグインで(僕もその中のうちの一人です)、SYMPHONY SERIESと一緒に使えば迫力のあるシネマティック曲が作れるはずです。

全体的な感想

僕の作るジャンルとマッチしていることもあり無印に比べて環境がかなり良くなった印象です。

ベース音源やクラシカル音源は種類が増えたことで音作りや奏法に悩まなくなったし、シネマティック系の音源が使えることで今まで出来なかったジャンルに手が出せるようになったのが大きいです。

使用できる音源が増えた分、楽器や作曲について勉強しなければならないことも増えたので使いこなすのはもう少し先になるような気がします。

とにかく音源に対するストレスがかなり軽減されてより快適に作れるようになったのが最高です。

おわりに

以上KOMPLETEをUGDした話でした。

UGDでもプラグインの数がとにかく多いので代表的なものに絞ってレビューしました。
今回は省略しましたが、シンセ音源のRazorやピアノ音源のALICIA’S KEYS等他にもおすすめの音源は色々あります。

KONPLETEはクセの強いプラグインの集まりなので人を選びます。自分の必要な音源とよく相談して購入することを勧めます。

また後日にKOMPLETEシリーズ各種の比較についてまとめてみたいと思ってますのでこうご期待。

 

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