どうも、えのさきです。
今回は去年のブラックフライデーで購入したとてもコスパの良いコンデンサーマイクについて紹介します。
MXL V67G-HE
今回購入したのはMXLのV67G-HEというコンデンサーマイクです。
購入したサウンドハウスの中ではトップ5に入る売れ行きのようです(20.04.25現在)。
この売れ行きの良さから分かる通りかなり人気の機種で低価格ながらルックスや性能が優れているのが特徴です。
V67Gはボディがシルバーとグリーンの2種類があり、シルバーの方はマイク本体加えて豊富なオプションがセットになっています。
オプションにはマウントホルダー、ポップガード、専用ケース等が含まれており、型番に「-HE」と記されています。
デザインをとるかオプションをとるかといったかんじですかね(個人的には緑のフォルムも個性的でかなり好みでした)。
レビュー
開封と付属品
V67G-HEはこんなかんじで専用ケースにオプションと同封されています。めちゃくちゃかっこいい…
機材が動かないようクッションもしっかりしているので外出先で使いたい人にもおすすめです。
マイクと付属品を並べてみると全てシルバー色の金属製なので統一感と高級感が出て良いですね。
特に金属製のポップガードはなかなかに高価なのでこの時点でコスパ良し。
金属製のポップガードは衛生面やメンテナンスに優れているので可能であれば布製のものよりこちらを入手したいところです。
セッティング
マイクをセッティングするとこんな感じです。予想以上に作業環境が引き締まる雰囲気になりました。
マイクスタンドは下記の記事で紹介した「RODE PSA1 Studio Arm」という卓上型のものです。
どうも、えのさきです。 今回はちょっぴり高級な卓上マイクスタンドを購入しました。 RODE PSA1 Studio Arm マイク等で有名なRODE社から出ている卓上マイクスタンドです。 Amazonやサウンドハウス[…]
セッティングした際、個体差の関系かもしれませんがケーブルの接続部がかなり固かったです。(最初付ける端子を間違えたか疑ったほどです)
それと、このマイクはポップガード等のオプション込みで678g(マイク本体は590g)もあるのでマイクスタンドの種類を選びそうです。
このPSA1では一定の重量が無いと安定しない曲者だったのでむしろ丁度良いベストな組み合わせでした。
レコーディングと比較
簡単にですがV67G-HEのレコーディングをボーカルとギターで行いました。
それと以前購入したBEHRINGER製マイクXM8500も合わせてレコーディングして比較しました。
ただXM8500はダイナミックマイクのため今回はあくまで異なるジャンルでの比較ということでご了承ください。
ちなみにXM8500はSHUREの58をモデルにしたマイクで約3000円と非常に安価なのでこちらも入門用として名の上がるマイクです。
V67Gのちゃんとしたレコーディングが気になる方は以下の公式のデモ動画等が参考になります。
ボーカル比較
横軸が周波数で縦軸がゲイン、赤がV67G-HE(コンデンサー)で青がXM8500(ダイナミック)というグラフです。
成人男性の「あー」という音声を録音したときのスペクトルになります。
成人男性の話声の周波数とされる100~300Hz帯はほぼ変わらないスペクトルをしていますが他は結構な差が出ています。
青のXM8500は周波数特性が可聴領域の20-20kHz外でカットされるような形になっているのでその影響が大きく出ています。
また高音域では赤のV67G-HEの方がはっきりしているのでどの周波数もフラットな周波数特性通りのスペクトルになっている様子です。
アコギ比較
続いてYAMAHAの数万円台のアコギをローフォームのCコードで録音した結果がこちらです。
弾いたコードは最低音が131HzのC(6弦3フレット)で最高音が330Hz(1弦0フレット)のEの範囲で構成されているのでこちらも100~300Hz帯が主音になります。
比較して見るとまずゲインの差が大きく表れていますが、セッティング時のミスも多少あったのでその点はあまり意識しなくて良いと思います。
そのことを考慮してもV67Gはフラットな周波数特性のわりに主音の帯域をはっきりと表現しているので、指向性の違いがわりと影響しているのかと思います。
また主音の帯域においてV67Gの方がゲインも大きくエンベロープの形も差が表れています。
拾いたい音をハッキリと捉えていますが、何より100Hz以下の音が強く入りすぎているので扱いには注意が必要そうです。
比較した感想
2種類の音源で比較してみた感想としてはV67G-HEはかなりフラットに聞こえる反面、幅広く音を拾う関係でノイズや細かい音も乗りやすい印象でした。
価格帯的に音質の期待値は低かったのですが全然許容できる実用性のあるマイクだと思いました。僕みたくマイクは簡易的なレコーディングがメインの人には十分な性能だと思います。
それとXM8500も2000円ほどのダイナミックマイクにしては良い勝負をしてたので思わぬ収穫でした。また可聴領域外をカットする処理を省けるので余計な音を入れたくない人にもアリかもしれません。
おわりに
お手軽に購入できるコンデンサーマイクとしては良い買い物になったと思います。
あとは耐久性がどれくらいかが気になるところです。
これから制作する作品は基本的にこのマイクでレコーディングしていく予定です。