どうも、えのさきです。
今回はマルチ音源の中でも代表格のひとつであるNative Instrument社のKOMPLETEシリーズについてです。
2019年のブラックフライデーでもセールがあり、度々お買い求めやすくなるので気になっている人も多いかと思います。
そこで実際に最上位グレードを所持している僕の観点から興味を持っている人におすすめのKOMPLETEグレードを紹介していこうと思います。
KOMPLETEの購入はセール時をねらうべき
KOMPLETEは数多くの音源を収録したバンドルということで単体でまとめて購入するよりは圧倒的に安いのですが、それでも2~20万と中々手が出しにくい価格です。
しかし、NI社は不定期ですが夏や秋にアップデート・アップグレードのセールがあります。
一番安いKOMPLETE SELECTというグレードを購入し、そこからアップグレードすることで大体20~40%安く買えるようになります。
2019年はブラックフライデーに合わせてサンクスギビンズというセールを開催しています。12月9日までなのでこの機会をお見逃しなく。
KOMPLETEの各グレード
KOMPLETE STARTという無料のグレードを除けば全部で4種類あります。
それぞれざっくり比較するとこんな感じです。
KOMPLETE 12 SELECT | KOMPLETE 12 | KOMPLETE 12 ULTIMATE | KOMPLETE 12 ULTIMATE Collector’s edition |
|
インストゥルメント&エフェクト数 | 14 | 52 | 101 | 101 |
Expansions数 | 3 | 10 | 20 | 50 |
サウンドの数 | 7,000以上 | 25,000以上 | 45,000以上 | 90,000以上 |
サンプルライブラリ | 45 GB以上 | 220 GB以上 | 600 GB以上 | 900 GB以上 |
価格 | ¥25,850 | ¥72,400 | ¥144,400 | ¥204,800 |
1プラグインあたりの価格 | ¥1,850 | ¥1,400 | ¥1,430 | ¥2,030 |
参考 : komplete12 比較表
※価格は2019年12月時点のものです
これから内容について各グレードずつ確認していきます。
KOMPLETE SELECT
KOMPLETEの中で最も下位のモデルであり価格的には一番手の出しやすいものになります。
その分収録されているプラグインも最低限であり、KONTAKTフルバージョンが収録されていないことにも気を付けましょう。
SELLECTの中で目玉音源となるのがMASSIVEというシンセ音源でしょう。
MASSIVEはベストセラーのソフトシンセで機能や音質は申し分無いです。
優秀なシンセ音源が一つあればリード、バック、ベース、ドラムと必要なパートは一通り作ることができます。
MASSIVEの操作に慣れるには少し時間がかかると思いますが、無料配布や販売されているプリセットが豊富なのでそれだけでも十分使えます。
他にはピアノやオルガン、エレキベース音源は使い勝手が良いと思います。
(逆に言うとそれくらいしか無いですが…)
そのためこのグレードは大抵のパートはMASSIVEで、それにちょっと生楽器があればいいという人に向いています。
またNI製品のお試しをしたい人や後にアップグレードを検討している人にもおすすめです。
KOMPLETE (無印)
僕は3年ほど無印を使用していたこともあり、個人的にシリーズの中でラインナップと価格が一番丁度良いと思います。
定価は7万円ほどしますがシンセ音源一式、KONTAKTフルバージョン、Battery 4、優秀なピアノ音源 etc.と作曲に必要な音源が十分に揃っています。
特にKONTAKTフルバージョンが収録されているのが大きいです。
これを持っていることで使用できるプラグインの幅が広がりますし、付属しているFACTORY LIBRARYが優秀な総合音源なのでたいていのジャンルの曲を作ることができます。
シンセはMASSIVE以外にも多くの音源が追加されているうえにBattery 4やTRK-01などでキックやベースも充実しているのでデジタルサウンドの作曲にはとても優れています。
それとピアノ音源がヴィンテージ、アップライト、グランドピアノetc.と種類豊富でクオリティもかなり優れているのもポイントです。
ただ他の生楽器に関しては使い勝手が微妙なのが多いのですが、上記の内容だけでも十分お得なので損はしないと思います。
KONTAKTフルバージョンとその他諸々が欲しい人、デジタル系の作曲がしたい人におすすめのグレードです。
生楽器の音源が十分に欲しいという人は無印以上のグレードがおすすめです。
KOMPLETE ULTIMATE
KOMPLETE11以前ではこちらが最上位のグレードでした。
そのため価格が2桁万円超えるほどになっていますが、それだけ優秀な音源に力を入れています。また生楽器の音源が非常に充実しています。
内容としてはロック、エスニック、クラシック、シネマティック etc.と幅広いジャンルの音源が一通り揃っています。
101もの音源が収録されているのでこのグレードを購入しておけば楽器のレパートリーに悩むことはほとんど無くなると思います。
価格的に考えてひとつのジャンルに特化している人よりは様々なジャンルに触れたいオールマイティ思考な人向けのグレードになります。
KOMPLETE ULTIMATE Collector’s Edition
KOMPLETE12から登場した最上位モデルになります。
ULTIMATEとの違いは本格的なオーケストラ音源とシンセ等のプリセットとなるエキスパンションが収録されている点です。
エキスパンションの内容はこちらの公式サイトのページから確認できます。
正直エキスパンションについては好みが分かれやすいのであくまでおまけ程度という印象です。
このグレードの本命はオーケストラ音源であるSymphony Seriesにあります。
オーケストラに必要なストリングス、ブラス、ウッドウィンド、パーカッションが高クオリティで一式揃っているうえ、数種類のマイクやリバーブによって音作りの幅が広いのが特徴です。
ULTIMATEでは下位グレードのSymphony ESSENTIALが収録されていますが、楽器や機能が一部制限されています。
そのため、さらに大編成のオーケストラによる演奏も作りたい人におすすめです。
ただ900GB以上もの容量が必要になるうえにSymphony Seriesはメモリの消費が激しいのでそれなりのスペックのPCも必要になります。
ちなみに前最上位モデルにアップグレートしたことをまとめた記事でULTIMATE以上に収録されているプラグインについては簡単に紹介しているので興味があればこちらの方もご参照ください。
どうも、えのさきです。 今年もNI社のKOMPLETEのセールがあり、2016年にKOMPLETE 10を購入してからちょうど3年経つので、今回を機に最上位モデルにアップグレード(UPG)しました。 […]
まとめ
各シリーズに向いている人を簡単にまとめると以下のようになります。
- MASSIVEとちょっとした生音源が欲しい
- お金が貯まったら上のグレードを買う予定
→KOMPLETE SELECT
- 生楽器はそれなりでデジタルな曲を中心に作りたい
- KONTAKTフルバージョンやBattery 4が欲しい
→KOMPLETE(無印)
- 様々なジャンルの曲を作りたい
- 音源の種類に不足ない環境を目指したい
→KOMPLETE ULTIMATE
- 本格的なオーケストラを作りたい
- プリセットを用いて様々な音色を楽に作りたい
→KOMPLETE ULTIMATE Collector’s Edition
全てのグレードにそれぞれメリットデメリットがあるので、自分自身の方向性や金銭面と相談しながら考えるのが一番失敗しないと思います。